作家が愛した格安の温泉宿現代は音に囲まれている「静かで誰にもわずらわされない宿がいい。だから、ホテルより、旅館が好き。できれば、温泉があることがのぞましい。じっと、座りつづけて原稿を書くというのは苦痛ですから、温泉で身体をほぐせるとありがたいんです」(ミステリー作家の西村京太郎さん) 「条件はとにかく客が少なく静かなこと(中略)騒がしいと原稿執筆に集中できません」(直木賞作家の浅田次郎さん) 何となくわかる気がします。 読書をするにも、考えごとをするにも、日々の行いを振り返るのにも、自分の人生を考える時も、はたまた、ほっといてくれ!と、他人に話し掛けられることさえ、干渉されているように感じるとき。 こんなとき、音のない静かな場所は最適であります。 しかし、現代において、物音一つしない場所を探すのは至難の業であります。 車のクラクション、バイクの空ぶかし、電車の音、工事、ねこの鳴き声、携帯電話の着信音、大声で話す人、国会の野次、暴走族、いびき、寝言…。 好むと好まざるとに関係なく、朝から晩まで、一日24時間、音に囲まれているといっても過言ではありません。 「そんな中で、良い作品など出来るわけがない!」 といって、自ら人気のない場所を探した人たちがいます。 「静かなる場所を求めて」昔、音のない場所を求めた人たちがいます。宮沢賢治や夏目漱石、太宰治、尾崎紅葉、川端康成、志賀直哉…。 そう、だれもが知っている日本を代表する作家たちです。 彼らは、音はおろか出来うる限り世間との接点を少なくすることで数々の作品を作り出しました。 一番奥の部屋に泊まり、原稿用紙が散らかっていても勝手に片付けさせなかったという武者小路実篤。 そこから見る風景が好きでいつも2階の部屋に泊まっていた吉川英治。 なぜ、彼らはそこまでするのか? それは、ただ「集中」するためでした。 しかし、「集中」できなければ、いま、わたしたちが目にしている彼らの本のいくつかは目にすることはできなかったでしょう。 夏目漱石の「草枕」、太宰治の「人間失格」、尾崎紅葉の「金色夜叉」は温泉宿で執筆された作品です。 無音。音のない世界。 これこそが、名作を生み出したのです。 だからこそ、作家たちが求めて泊まる宿というのは、 ところで、旅好きの作家として知られる嵐山光三郎さんが、『作家に愛される宿の5つの条件』として、作家が好む宿の条件をまとめています。 それによると、
1〜3が満たされていないと、静かな所で落着いてじっくりと創作意欲を養えません。 また、作家はわがままな人が多いから、4と5も大事な条件となります。 ということです。 なるほど。なるほど。 交通は不便で、周囲にこれといった観光名所もない。 普通に考えるなら、人が集まらない最悪の条件なのですが、作家たちにとってはそれが、格好の場所。 その上に、食事がうまく、いいお湯があれば言うことなし。 でも、 「名だたる作家が泊まった宿。そんな宿って高そう…」 と思われるかもしれません。 しかし、です! ここで、ご紹介する宿は、平日ならば、 というところも少なくないのです。 なぁ〜んだ。作家達もお値段のはる高級旅館に泊まっていたわけではないのだ。 と、うれしいやら、、、ほっとするやら、、、残念やら、、、。 でも、見逃してはいけない事実があります。 それは、 ということです。 あなたも、夏目漱石や川端康成、太宰治など日本を代表する作家達が好んで泊まった「こだわりの静かな宿」で、音から隔離されてみませんか? 偉大な作家たちがいっそう身近に感じられるでしょう。 あ、そうそう。荷物には彼らの作品を忍び込ませるのを忘れずに。 より旅が思い出深くなるでしょうからね。 かっこ内は、各地区で紹介している宿を利用した作家です。
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